3Dの音楽

楽曲の方向性も定まり、コーラス隊用の楽譜の準備も出来ました。ここで制作も一区切り。スタッフの底力に感謝です。これより、歌唱の録音に向けて再スタートです。まだまだ道は続きます。

現時点で、最も難航したのは、一曲目の楽曲の方向性だったのではないかなと思います。西島さんは、大変悩まれていました。昨年の5月、今回の企画を初めて西島さんに持っていった時、「自分のアルバムというものが無いので、自分のアルバムを作りたい」という言葉を頂いたのを今でも覚えています。これ以上ない言葉を頂き、嬉しくもあり、同時にプレッシャーも強く感じました。

西島さんへのリテイクの基準は、あくまで西島さんが本当に納得するかどうかでした。西島さんが、それを「自分のアルバム」と言うに足るものかどうか。何度もスカイプで、時には都内で対面しながら、話し合いました。

当初はリテイクを出すつもりはありませんでした。頼んだ時点で、仕事の半分は終わり、そこから生まれたものについては、責任をどこまでも持とう。そう考えていました。ここ最近は、そのように作ってきたし、そのスタンスを、一つの成熟という様に自身の中で捉えていました。アーティストを信じるとは、そういう事なのだ、と。しかし、西島さんと向き合うにつれ、自分のスタンスを崩す事になりました。恐らく、本気で相手に向き合えば、自分も変わるしかない、という事なのかもしれません。僕はもっと自分を信じてくれる人を信じるべきであったし、それを可能にさせたのは、他ならぬ西島さんでした。

音楽もおそらく同じで、真剣に向き合えば、更新されてしまうものなのだと思います。西島さんは、音楽に対してどこまでも真剣でした。結果、誇張抜きに、開始3秒で西島さんの世界が十分に伝わるものが出来ました。西島さんの本気です。2Dの映像しか見ていなかった人が、3Dの映像に初めて出会った時のような感動がありました。氏独自の立体的な音像は、まさに3Dの音楽です。この感動を、早く多くの方と分かち合いたいです。

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