『OPHANIL』発売

明日はついに発売日となります。アルバムのクロスフェード動画も完成しました。

【ニコニコ動画】OPHANIL X-fade

KOSZONTOという言葉には、「祝い」の意味があります。作品に、そして、参加スタッフに祝福があるように、その名を冠しています。
このアルバムを通して、KOSZONTOが、そして各参加スタッフが、これからより大きく、より遠くへ、飛躍してくれる事を祈ってます。

どうか、本作を宜しくお願い致します。
イベント会場にてお待ちしております。

最後に、メインコンポーザーの西島さんから、コメントが届いておりますので、それを結びとさせてください。

 

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“新しい”とは、いったい何なのか。
形容詞と闘い続けた1年でした。
「OPHANIL」はその解です。
お手に取っていただければ、これほど嬉しいことはありません。

メインボーカリストの深水チエさんをはじめ、企画を支える表現者の皆さんひとりひとりに、改めて敬意をお示ししつつ。

西島尊大

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深水チエ/この音はまだだれかに望まれている

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こんにちは、深水チエです。
今回メインボーカルと作詞、そしてピアノ演奏を担当させて頂きました。
いま、出来上がったばかりのマスターを聴きながら原稿を書いています。

最初に伊藤さんからメールを頂いたとき、コンポーザーが西島さんと伺って、すぐに「やります!」とお返ししたのを覚えています。それからかなり時間をおいてからコンセプトデザインと、デモ音源を頂きました。その時間をかけた理由は、試聴やサイト、これまでの制作ブログをご覧いただければ、十分に伝わるかと思います。

西島さんの音楽について。
音楽をつくる、という行為はたぶん終わりのない片思いのようなものだと思います。
音楽の神さまはただそこに存在していて一介の人に振り向いてはくれない。
西島さんもたぶん音楽に恋をしてるのだろうなと勝手に思っています。
どんな恋をするのかは音楽家によって違うのだろうけれど、たぶんわたしは西島さんの、その恋しかたに共感するのだろうと思います。彼が音楽に捧げたいなにかは、わたしが音楽に捧げたいなにかに、どこか似ている気がしています。

恋。三曲目はAMORとコンセプトに題されたものでした。
叶わない恋への嘆き、そのテーマとともにデモ音源を頂いてから、まずイメージしたのは、心をもちはじめた機械のまなざす世界でした。美しいもの、焦がれるものへの憧れが、まだ純粋なままのかたちと、ゆがみはじめたときのかたち。それからfoolenさんの書いたコンセプト案と一曲目の歌詞をくりかえし読み返してみました。
嘆き、ということばには暗く濁った気配も、透徹した気配も、両方感じられますけれども、西島さんの音楽から聴こえてきたのはとてもあまいかなしみでした。絶望とは決して幸福ではないかもしれないけれど、とても人間的なエネルギーがある。音楽とは単純な喜びでも幸福でもない、多面的な衝動だとわたしは常々思っていて、そういうものがそこにあると思いました。最終的に見えてきた映像から掬いあげたほんの他愛ない言葉がTr.3の歌詞になりました。

なにかを作る人間はだれしも、多かれ少なかれ自分の創作物への愛情と、承認欲求の狭間で揺れていると思います。わたし自身もそうです。上手にうたえるひとも、魅力的な声のひとも、世界中にたくさんいて、多くのひとがそれを発信できるいまの時代で、自分が歌うことに理由を見出してもらえるとしたら、それはどれほど貴重なことでしょうか。たとえば「深水チエ」でなければ成立しない、という客観的な理由はどこにもなくて、それは作り手・聴き手が信じることでしか成立しえない世界のできごとです。そしてそういう信頼の満たされる瞬間には、どんなに望みのない片思いだったとしても、たしかに幸福があるのだと思います。この音はまだだれかに望まれている。もっと先まで繋がっていて、見渡せる。OPHANILはそれを強く感じさせてくれた制作でした。

わたしの声とピアノに全力で戦う場所を与えてくれた西島さんに、
素敵な手紙とコンセプトで描く世界への足がかりを作ってくれたfoolenさんに、
この企画に関わり尽力してくださったスタッフの皆様に、
わたしを信じ企画を組んでくださった伊藤さんに、
本当にありがとうございました。

そしてこれからこの音楽を聴いてくださる方に、
わたしたちが手探りしてきたものへの回答を感じていただけたらとても嬉しいです。

文章:深水チエ

日本画家、照本美幸さん

昨日無事に入稿が出来ました。スタッフの皆さん、大変お疲れ様でした。中には連日徹夜で作業頂いた方もいます。最大限尽力下さり、感謝で一杯です。

M3までいよいよ残り二週間ちょっとです。今回は、本作のメインビジュアルという、いわば作品の看板制作を担当頂きました、照本美幸さんをご紹介致します。

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照本美幸 過去作「白演」2013

メインビジュアルをどなたに頼むか、というのは、いつも悩む所です。本作も随分長い間悩みました。西島さんは黒一色の画像をよくご使用されますが、その黒一色と並べられるような絵でなければなりません。また、特に本作は、foolenさんのセンスを出来る限り浸透させたいと思ってましたので、僕とfoolenさんの両方がしっかり納得出来る人でなくてはなりません。

時にはpixivを徘徊し、時には書店へ出向き本の表紙を流し見し、色々本や雑誌を見たり…しかし、どれもピンとこない。一月下旬になっても決まらず、そろそろ時期的にマズいんじゃないかという所で、丁度その頃仲良くなった、おしぶやんさんに相談した所、彼女から更に人伝にご紹介頂いたのが、日本画家の照本美幸さんでした。

ご依頼出来る事が決まった翌日が、たまたま彼女の卒展の最終日でしたので、急いで直行。無事修了作品を観る事が出来まして、打ち合わせの時に、ご自身の絵について深くお話を聞く事が出来ました。

foolenさんと照本さんとでSkype打ち合わせした時の、お二方の会話の弾む事。国境やご活躍されるフィールドが違くとも、通じ合う所が大変多く、お二人共初対話にも関わらず、通話時間が凄いことになってた気がします。女子って、スゴイと、思いました(小並感)。

頂いたラフの時点で、foolenさんのコンセプトとの関連性が、これ以上に無い程ピッタリで、大変驚きました。長い間、メインビジュアルをお願いする方が決まらなかったのは、照本さんに出会う為だったのではないかとすら、思えました。更に、完成した絵は予想以上で、大きな衝撃を受けました。鳥肌とともに涙が出たと思ったら、次には笑いがこみ上げてきてしまった。凄いものに出会ったら、笑うしかないんだなと改めて思わされました。来週にはホームページが大きく更新されますので、そこでお披露目となります。是非、ご期待下さい。

照本さんの過去作品はこちらからご覧になれます。

http://terubium.tumblr.com

【照本美幸 プロフィール】
多摩美術大学大学院美術研究科卒業
「世界堂絵画大賞展」名村大成堂賞受賞
「佐藤国際文化育英財団」第22期奨学生
他展示会多数

おしぶやんさんと小池さん

この制作日誌も残すところあと4回程でしょうか。何事も三日坊主の僕が続ける事が出来て良かったなと思います。さて、今回ご紹介するスタッフは二人。おしぶやんこと渋谷優里さんと、小池未樹さんです。

 

『おしぶやんさんの事』

僕が人生の中で出会った女性の中でも指折りの「面白ガール」がおしぶやんさんです。彼女の企画であり、大学の卒業制作でもある『美大生を落とす50の言葉』及びその派生作品は、多摩美術大学のオープンキャンパスでも公式に頒布されました。公式bot(@bidaisei50_bot)は、現在1万2千フォロワーを超え、多くの方々に共感を呼んでいます。ちなみに僕の好きなのはコレです。

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PhotoshopやIllustrator等で入稿した事がある方は分かって頂けるんじゃないかなと思います。この絶妙なニッチさがたまりませんね。

おしぶやんさんは大学でメディアアートを専攻されていたとの事で「設営もメディアアートです」という心強い言葉を頂き、設営のデザインを担当頂きます。その他にも、動画のイメージイラストや、本作メインビジュアルの方を繋いで下さったりと、主にビジュアル面でサポート頂きました。常にメディアを使って「本気の悪ふざけ」が出来ないかと考えているとの事で、今後のご活躍が大変楽しみです。

つい先日はエープリルフールという事で、締切を擬人化した企画を行っていました。曰く「締切とは守られる存在だからヒロインになるんです!」という事です。このセンスが素敵すぎます。ちなみに締切を破るとこうなるみたいです。

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『小池さんの事』

僕が院生だった頃からTwitterの相互フォロワーだったのが小池さんです。前々回辺りのM3でブースにいらして下さり、その流れで今回お仕事をご依頼させて頂く事になりました。初対面時からお姉さんオーラが凄い方だなと思っていましたが、思った以上にお姉さんでした(失礼)。彼女が構成・企画・作画を担当した『百合のリアル』(牧村朝子著・星海社)は広く話題になっています。

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また、御自身の描かれている漫画『同居人の美少女がレズビアンだった件』が書籍として近い将来出版されるとの事です。webに強くライターが出来て、絵も書ける。また、この春から独立し個人事業主に。趣味は武術との事。

…強い(確信)。そしてかっこいい。こう、書いてみると彼女の凄さが改めて分かります。このマルチな感じは、なんとなくデジャブな気もします。

小池さんには、広報全般を担当頂いてます。本企画に関係する文章周りの多くは、小池さんに見て頂いてます。いつもコンテンツを作るだけで体力を消費してしまい、例えばこういったブログを通しての制作の裏側をお伝えするなどの余力は残っていません。表立って見えない部分ですが、企画を丁寧に進めていく上では欠かす事が出来ない存在です。

 

おしぶやんさんと小池さんと三人でお話してみると、お二人がまるで姉妹のような構図で、微笑ましいものがありました。この企画を通して巡り合ったお二人でしたが、二人にとってこれがきっかけとなり、別の何かに繋がれば良いなあと思ってます。